働き方改革は自分に合ったオンオフ感覚を見つける所から
働き方改革関連法案の超概要
1億総活躍社会の実現に向けて、政府が働き方改革関連法案をまとめていますが、まずはその超ざっくり概要の共有です。
ポイント1:労働時間法制の見直し
目的:働き過ぎを防ぐことで、働く方々の健康を守り、
多様な「ワーク・ライフ・バランス」を実現できるようにします。
A 残業時間の上限を規制します
B 「勤務間インターバル」制度の導入を促します
C 1人1年あたり5日間の年次有給休暇の取得を、企業に義務づけます
D 月60時間を超える残業は、割増賃金率を引上げます(25%→50%)
▶ 中小企業で働く人にも適用(大企業は平成22年度~)
E 労働時間の状況を客観的に把握するよう、企業に義務づけます
▶ 働く人の健康管理を徹底
▶ 管理職、裁量労働制適用者も対象
F 「フレックスタイム制」により働きやすくするため、制度を拡充します
▶ 労働時間の調整が可能な期間(清算期間)を延長(1か月→3か月)
▶ 子育て・介護しながらでも、より働きやすく
G 専門的な職業の方の自律的で創造的な働き方である「高度プロフェッショナル制度」を新設し、選択できるようにします
▶ 前提として、働く人の健康を守る措置を義務化(罰則つき)
▶ 対象を限定(一定の年収以上で特定の高度専門職のみが対象)
ポイント2:雇用形態に関わらない公正な待遇の確保
目的:同一企業内における正社員と非正規社員の間にある不合理な待遇の
差をなくし、どのような雇用形態を選択しても「納得」できるよう
にします。
A 不合理な待遇差をなくすための規定の整備
B 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化
C 行政による事業主への助言・指導等や裁判外紛争解決手続(行政ADR)の規定の整備
高度プロフェッショナル制度がヤバい!?
労基法では、基本的に1日8時間、週40時間を超えて仕事をさせてはならないという規制があります。(それに加えいわゆる36協定で労使協定をし、行政官庁に届け出た場合はそれ以上に労働させることは出来ますが)
しかし、この高プロはこの適用がされません。しかも、裁量労働制とは違い、深夜の残業も付かない為、残業代ゼロでいくらでも働かせられるという内容なのです。
当然、健康確保措置についても条文もありますが、年間104日の休日確保措置に加えて、以下のいずれかを選択すればよいとなってます。
A:インターバル措置
B:1月又は3月の在社時間等の上限措置
C:2週間連続の休日確保措置
D:臨時の健康診断
のいずれかを選択すればよいということなのですが、会社はDの健康診断を選びそうですよね。そして巷では年収1075万円以上が適用というように言われていますが、実際の条文にはそのような記載はなく、今後適用対象が拡大される懸念もあります。
働き方改革の本質的な部分は条文には出来ない
ここまでは働き方改革の概要について紹介しましたが、世間では「残業規制をするだけで働き方の改革になるのか」、「沢山働きたい人もいるはずだ。この法案のせいで働きたい人の労働力を奪うことになる」などと言われていますが、たしかにそうだと思います。しかし、法律は社会生活の秩序を維持するために、統治者や国家が定めて人民に強制する規範なので、致し方ない部分があるのも事実です。本質的なものは労働生産性の向上、価値の創出だと思いますが、それを法律の規範にするのは難しいですからね。
本質的部分の解決は企業や自分自身が生み出さなくてはならない
生産性の向上や価値の創出が、労働時間の規制によって生み出されるとは到底思えませんね。つまり、本質的な部分は企業や自分自身が生み出していく必要があるのですが、どのようなアプローチが必要なのでしょうか。今回はその導入準備のところに着目したいと思います。
オンオフは法令や会社の基準に従うのが正しいのか
時間は普遍的要素の為、論点としては必要なのですが、おそらく、この部分の基準と自身の生産価値の生み出し方のマッチング、擦り合わせを行うのが導入時にやるべきことなのではないかと思われます。就業時間キッチリに区切ると生産性が高い人もいれば、オンとオフの境目をあいまいにした方が価値を生み出しやすい人もいると思います。会社のルールに背くべきだというわけではないですが、画一的な働き方を強いることで働き過ぎの抑制と生産性の向上を同時に実現できるとは企業側も考えていません。答えがないからこそ、労働者も同時に考える必要があるのです。「ルールだから仕方がない」と諦めていると、市場の競争からはあっという間に置いていかれ、そもそも雇用されている会社自体の存続が危うくなることになるのです。
※ただし、裁量が無い場合など、度を超えた働き過ぎによる健康被害が想定される場合はこの規制をうまく生かして自分自身を守って欲しいと思います。
健康的且つ、自分にあったオンオフを身につけよう
長時間労働による労災問題がトリガーになって法案の整備が加速した印象があるけど、一番大切なのはストレスマネジメントだと思うよね。
たしかに、労働時間だけ短くなっても解決できないもの、労働時間が短くなったが故に出てくる問題もありそうです。
だからこそ、自分自身だけでなく、企業側にもメリットをもたらすってことで、心身ともに健康でいられるオンオフ感覚を身につけることは大事なんじゃないかな。
そうですね。ちなみに皆さん、オンオフ感覚ってどんな感じがベストだと思ってるんですかね。
私はやっぱり羽毛ね。軽くて暖かい感覚が一番好きよ。
それはオフトン感覚やないかい!
今回も息切れ感が凄いわね
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