論語とは仕事術を学べる教科書(才能は腐らせるな編)
人の才能は美しい宝玉
論語の中にこういった言葉があります。
子貢曰く、斯(ここ)に美玉あり。櫃(ひつ)に韞(おさ)めて諸れを蔵せんか。善賣(ぜんこ)を求めて諸れを沽(う)らんか。子曰く、これを沽らんかな、これを沽らんかな。我は賣を待つ者なり。
訳としては、
子貢曰く、もしここに美しい宝玉があるとして、箱にいれてしまっておきましょうか。
それとも目利きの商人を探して売りましょうか。
孔子曰く、
売るほうだ、売るほうがいい。私は目利きの商人を待っているのだ。
というものですが、ここでいう美し宝玉は人の才能、目利きの商人に売るは活かせる場所で発揮すべきという事を表現しているのです。
才能はとにかく活かせる場所を探すべき
才能という言葉を使うと少し大げさに感じるかもしれないので、得意なことという表現にすれば良いかもしれません。
例えば普段の仕事を進めるにしても、明らかに営業に向いていない人に営業をさせる会社はあまりないかもしれませんが、もう少しタスクを分割して、
・市場調査をして結果をまとめる(分析力)
・ターゲット会社を選定する基準を作成する(構築力)
・ターゲット会社にアポを取る(調整力)
・訪問時の説明資料を作成する(ドキュメント力)
・訪問して営業先の話をしっかり聞く(コミュニケーション力)
・交渉して販売する(交渉力)
・アフターフォローを行う(保守力)
とするとどうでしょうか。括弧の中に必要スキルをエイヤーで記載しましたが、これだけでも人によって得意分野が違いそうな気がしますよね。
組織であれば、当然マルチプレイヤー化も必要になってくることもありますが、短期決戦の場合はそれぞれの要素で役割分担を行い、より得意な人で分業した方が結果を出しやすいことは想像しやすいと思います。
そして組織軸で考えるよりも、その人自身、自分自身の得意領域を活かせる働き方を模索することこそ、人生を豊かにするのではないでしょうか。
好きと得意は少し違う
ここで勘違いをしてしまうのが、「じゃあ好きなことをやろう」という基準で判断してしまいがちなことです。
好きこそものの上手なれという言葉もあるので、上達は早いのかもしれませんが、ここでいう美しい宝玉は才能のことなので、どちらかというと「他人から求められることの多いあなたの得意なこと」と考えた方が自然かもしれません。
大枠で好きでも、その中のタスク分解をすると苦手な作業も含まれていることもありますしね。
好きなことだけやって生きていこう。という事をインフルエンサーがよく言っていますが、これをその文章のまま受け取る人が多いのはちょっと問題かなー。
気持ちはわかるけどね。多分自分勝手に解釈する人って、「好きなこと=楽なこと」だったりするわよね。
そうそう。つまんない作業でも楽しみ方を模索するとか、続けているうちに「うーん。まぁ嫌いじゃないかも」くらいになれるといいんだけど。
そうね。
ってことはセロミちゃんも僕とデートを幾度も幾度も重ねていくうちに好きに…
ない
はい
しまっておいたら才能は才能じゃない
能ある鷹は爪を隠すと言いますが、これは普段は隠しておいていざという時に使う。軽々しく披露して実力を誇示したりしないということです。(使わないとは言ってません)
美しい宝玉は隠しておいたままにしてしまうと、美しくもなく、そもそも宝玉でもなくなってしまいます。
自分の為にも社会の為にも、特異なことはどんどん発揮していきましょう。
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