部下に損をさせない。正しい人事評価のポイント5選
上司であれば定期的に必ず実施する人事評価という仕事。
難しいですよね。頭を悩ませている上司の方も多いと思います。
今回は、部下に損をさせない。正しい人事評価のポイントをその理由と共に紹介していきます。
正しい人事評価のポイント
人事評価のポイントは5つ存在します。
社内における人事評価のルールと活用方法を正しく知る
1つ目は、「社内における人事評価のルールと活用方法を正しく知る」です。
「何を当然のことを…」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
では、
1.各評価段階の人数構成比
2.昇給、昇格をする為に必要な評価とその有効期限
3.上司評価の後の更に上長評価等の実施有無や流れ
をすべて的確に答えられるでしょうか?
実はちゃんと理解していない上司が殆どなのです。
どのようなルールで、活用方法もわからずに部下の大事な人事評価をしているなんて驚きですよね。
そのような上司に評価されている部下は確実に何かしらの損をしていると言えるでしょう。
2つ目以降のポイントの大前提になってくるのですが、組織を運営していく中で、自分自身もそうですが、部下を昇進・昇格させていくことも、大切な要素となるので、必ず把握しておきましょう。
迷った時は1段階上の高い評価を与える
2つ目は、「迷った時は1段階上の高い評価を与える」です。
人事評価は多くの会社の場合、相対的に評価バンドの割合が決められています。
例えば、
最上級ランク:5%
上級ランク:15%
通常上位ランク:20%
通常下位ランク:20%
下位ランク:15%
最下位ランク:5%
といった具合です。
そして、上司のあなたが付けた評価は、その更に上の上司達によって最終評価がされます。
当然あなたの評価が優先されますが、上記の人数バランスに合わない場合に下がる可能性がある。
ということを理解しておく必要があります。
断言しますが、下がることはあっても上がることはありません。
そうであれば、テーブルに載せる時点で迷った評価は高くしておくのが常套手段なのです。
実力や成果と乖離し過ぎている高い評価を付けない
3つ目は、「実力や成果と乖離し過ぎている高い評価を付けない」です。
2つ目のポイントと相反するのでは?と感じる方もいらっしゃると思います。
しかし、部下に損をさせないという視点でこのポイントは重要です。
あまりに乖離した高評価を付けた場合、次の仕事のアサインにおいて、役割の難易度が高くなってしまう可能性があります。
そうすると、想定以下の実力であると判断されてしまい、長い目でみると部下に損をさせてしまうのです。
高評価を付けてあげたくなる気持ちはわかりますが、一番誠実なことが正しい評価であることを認識しましょう。
低評価の場合は高評価の人よりも多くの時間をかけて対話をする
4つ目は、「低評価の場合は高評価の人よりも多くの時間をかけて対話をする」です。
自己の評価と他者からの評価ギャップについて、心理学の研究で20%ほど自己評価か高いという結果が出ています。
つまり、基本的に上司の評価に満足する部下は存在しないということです。
低評価を付けた部下は尚更そのギャップが大きいと言えます。
そのギャップに対する正しい対応は、「部下のことを本気で考え、対話をする」ということに尽きます。
なぜ今回の評価になったのか、今後上司のあなたが求めるレベルに達する為にどんな計画や行動が必要なのかを丁寧に話すことです。
上司の本気さは、きっと部下にも伝わります。
目標設定時点で定量・定性面での評価が可能にしておく
5つ目は、「目標設定時点で定量・定性面での評価が可能にしておく」です。
これはポイントの最後に書きましたが、時間軸では一番最初にくるポイントだと言えます。
目標設定時点で評価可能な状態にしていないと、以下のような弊害を生みます。
・評価タイミングの直近の仕事の取り組みや成果だけで判断してしまいがちになる
・何を以って達成なのかが明確でないと、アピールが上手い部下に高評価が偏る
・具体的目標に向けた行動が出来ない
出来れば、その目標がその部下にとってチャレンジングなものなのか、今まで通りの取り組みをしていれば達成してしまうものなのかも把握しておきましょう。
難しい目標に対しては、行動評価も加味したいですからね。
部下への評価は、部下の会社人生に影響を及ぼす
部下に損をさせない評価のポイントを今回は紹介しました。
深く捉えない部下も勿論いますが、あなたの評価に一喜一憂する部下がいることも確かです。
まず大前提は誠実に評価に取り組むこと、本当の信頼関係が結べていれば、一度の評価だけで関係性が崩れることはありません、
部下の評価をする前に今回紹介したポイントをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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