論語とは仕事術を学べる教科書(和して同ぜず編)
優秀でも似た者同士が集まると烏合の衆に成り下がる
派閥
あなたの組織に派閥は存在するでしょうか。
会社における派閥は、「フォーマル(公的)な派閥」と「インフォーマル(非公式)な派閥」に分けることができます。
フォーマル:組織という単位を元にした派閥。
・部署や事業所などといった所属ごとのグループ。グループ内での分社化などがされている場合、グループ内で社内派閥と同様の様態となることもある。インフォーマル:会社の組織以外の繋がりを元にした派閥。
・同好会や、OB会などを母体にしたもの
・幹部社員などのプライベートな人脈によるもの
・出身大学などの学閥
・地縁、血縁
このインフォーマルな派閥の中でも、ゴーン社長就任前の日産など、学閥などが原因で会社を衰退させるようなことも現実として存在します。
何人かが優秀だとしても、あまり意味のない同じ要素の人を集めて作っているような組織では真の強い組織は作れないというものです。
烏合の衆
ここでいう烏合の烏は、鳥ではなく、カラスの事です。
カラスは、鳴き声がうるさく、また集団で行動することが少ない鳥ですね。
そのため、
「統一性に欠ける、規律も統制もない、ただ集まっただけの群衆」
という意味を持つようになりました。
意味のない派閥で作った組織は烏合の衆になりかねないということですね。
※もちろん、社内・社外ネットワークの構築や活用に関してはとても役に立つ場合がありますが、私利私欲の為にこれを使うのは間違っているという意味です。
和して同ぜず
論語の中に、こういった言葉があります。
子曰く、君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず。
意味としては、組織軸で要約するとしたら
徳が高くて品のある人は、違う要素の人を集めて調和の取れた組織を作り、器量の小さい人は道理や信念を忘れてまで同意するような人を集める
というものです。
器量の小さい人ほど、自分と同じような人を集めて組織を構築したい、安心したいというものがあるのだと思います。本当に徳が高くて品のある人、人間関係の構築が上手い人はそのような枠組みを使わずとも周りに人が集まってくるのです。
この「同」と「和」の明確な違いが、似た要素の人が集まって烏合の衆を作ることと、違う要素が集まって調和することだということです。
当然、後者の方が強い組織になりえますね。
論語は2,500年も前に書かれた古典だけど、現代のビジネスシーンに役立つことがたくさん書かれているんだ。
今回の子曰く、君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず。もその一つですね。
学閥だと、三田会(慶応義塾大学出身者の同窓会)とかが一番大きくて有名だよね。あれの事を烏合の衆とは全然思っていないからそこだけは勘違いしないでね。
敢えて口に出すあたり、勘違いさせちゃいますよ!
なぜか三田会の人が異常に多い組織を見かけたりするけど、あれ凄いよね。凄い偶然だよね。
この人、烏合の衆だと思ってるな。。
異質を取り入れて組織を活性化しよう
異質を取り入れるのは簡単ではありません。楽をしたいと思うと自分に同調する人を集めてしまいます。
しかし、それでは自分の考え以上の強い組織は作れませんし、もし自分が間違っている場合に軌道修正してくれる人も現れないということになります。
魑魅魍魎までとは言いませんが、色々な考え方の人を調和させることで強い組織を作っていきましょう。
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