ゴール思考のメリットとデメリットをわかりやすく解説
「ゴールから逆算して考えろ」ビジネスマンであれば一度は言われたことのあるセリフかもしれません。
なんとなく感覚的にはわかっているつもりではありけど、実際のところ本当に効果的なのか、すべての仕事に適用しないといけないのかな。などとモヤモヤする部分もあると思います。
今回は、ゴール思考のメリットとデメリットについて紹介していきたいと思います。
ゴール思考(逆算思考)とは
ゴール思考とは、最終到達点から逆算してマイルストンやタスクを決める考え方です。
最終ゴールに向けた中間ゴールと期日を定め、それを実現する為、ステップを逆算して洗い出し、行動していきます。
ちなみに、その逆の考え方としては積上げ思考で、現時点からやれるタスクを積み上げていく考え方です。
現状やれることを精一杯やり、最終的な到達点をゴールとしています。
ゴール思考のメリット
ゴール思考のメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
1.目的地点までに達成しなければいけない中間地点が見えるようになる
2.ゴールに向けた小さな成果を感じることが出来る
3.ゴールに向けて必要なリソースが予めわかる
目的地点までに達成しなければいけない中間地点が見えるようになる
闇雲に今できることを実施ているだけでは、自分自身が前進しているのか、ベクトルが間違っていないかがとても不安になります。
42.195kmとその中間地点が知らされていないマラソンをイメージするとわかりやすいかもしれません。
なんとなく頑張って走ってはいるものの、このまま走り続けて良いのか、ペースは正しいのかなど、色々と不安になりますよね。
ゴール思考は、その途中段階の状況を描くことにより、ギャップを捉えることで軌道修正もしやすくなるというメリットがあるのです。
ここでいう中間地点は、「プロセス」だったり、「スケジュール」だったり、「保有しているスキルレベル」だったり、いくつかの要素があるよ!
ゴールに向けた小さな成果を感じることが出来る
積上げ思考でも何かの成果を日々感じることが出来ますが、「それがゴールに向かった成果なのか」が不安になることがあります。
ゴール思考では、この成果はゴールに近づく為の成果なんだ。と肌で感じることが出来ます。
これも大きなメリットだと言えますね。
成果や手ごたえがないと、行動が続かないし、習慣化しないもんね!
ゴールに向けて必要なリソースが予めわかる
ゴールに向けて必要なタスクは、自分自身で消化できるものだけではありません。
ヒト・モノ・カネ、色々なリソースが必要になりますが、ゴール思考であればそれを予め知っておくことが出来ます。
そうすると、事前に準備に向けた段取りも組むことが出来ますよね。
調達系は、「段取りが命」っていうもんね。
ゴール思考のデメリット
では逆に、ゴール思考のデメリットについても紹介していきます。
1.中間地点やその計画を立てるのが非常に難しい
2.環境変化に応じて計画の変更が必要でモチベーションが一気に下がる
3.思いもよらぬ副産物が生まれない
中間地点やその計画を立てるのが非常に難しい
ゴール思考、やったことのある方は感じたことがあると思いますが、これは想像以上に計画を組み上げるのが難しいのです。
・ゴールに向けて必要なものの要素分解
・ゴールに向けて立てた中間ゴールの妥当性
・実行可能な計画の立案
これをキチンと組み上げられる人はそもそも優秀なので、ゴール思考を意識して実践している訳でない場合もあります。
しかも、そこにたどり着くまでの障壁や難しい点も自身で把握しているということですからね。
例えば「ロケットを作って宇宙に行きたいというゴールがあったとして、それを要素分解して中間地点を描きなさい。」って言われたらめちゃくちゃ難しくないですか?
環境変化に応じて計画の変更が必要でモチベーションが一気に下がる
環境は日々変化するものです。
計画や中間地点を描いた時とは状況が変化しており、その計画のままではいけないということがありますよね。
ゴール思考の組み立ては、1通りの道筋だけで描いていると、時間が進むにつれ現実とのギャップが発生します。
正しくは、
・変化に応じた分岐を組み込んだ計画であること
・計画を都度見直す
のどちらかの対応が必要なのですが、前者は明らかに難易度が高いですし、後者はパッと想像するだけで面倒ですよね?
夏休みの宿題もさ、「毎日これだけを実施し続ければ8月上旬には終わる!」とか意気込んで取り組むけど、いざそれをクリアできない日が来たら一気にモチベーション下がるよね。で、結局締切間近でバタバタ仕上げる感じ。
思いもよらぬ副産物が生まれない
ゴール思考は、「その場所に到達する」という意味では非常に良い考え方かもしれません。
しかし、今できることを一生懸命やっている時にふと、
「あれ…こんなことが出来るようになった!」
とか
「ここまで出来るようになったら、もしかしてあんなこともできるのでは?」
という気付きを得る可能性があります。
当然、高い目標に向けて正しくゴール思考をキチンと活用すれば高い成果を挙げられますが、道草を食っている時に得られる発見というものは、もしかしたら少ないのかもしれませんね。
オススメはゴール思考と積上げ思考のハイブリッド
ゴール思考のメリットとデメリットを紹介しました。
一方的にゴール思考を否定するものではありません。
デメリットを理解しつつ、計画だけ立てて満足しないよう、そして思い描いた状態でない時にも成果や新しい発見を得られるように、積上げ思考とハイブリッドで活用できるようになりたいですね。
コメント