仮説の立て方次第で仕事は劇的に速くなる
はじめに
「例の案件、経営陣にGoを出して貰いたいから、来週の経営審査会議用に資料作っておいて!」
何を作るのかは(タイトルとしては)明確だけど、どういった内容とストーリーで作ったらいいのだろう…
こんな仕事の指示を上司から受けたことのある方は大勢いると思います。
こんな時、あなたならどうしますか?当然、不明点は上司に確認するとしても、1から10まで手取り足取り教えて貰っていたらチームとしては非効率だし、個人のスキルである程度筋のいいアウトプットを最初から目指したいですよね。
こういった時、仕事ができる人は仮説を立てるのが非常にうまかったりします。今回は、「仮説の立て方」について書きたいと思います。
仮説をキチンと立ててない人
「えっと、経営会議資料だから、目次としてはこれこれこういうのがあって、本件の状況を乗せて、体制図とスケジュールと…。」
これは良くない例ですね。ただ用意できる事実を並べているだけ。
受けた仕事のゴールとそこまでのプロセスの中にいくつも仮説を立てられる場所があるはずですが、それを無視して独善的に準備を進めていては、きっと上司のチェックでOUTを貰うでしょう。
では、こうならないために「仮説をキチンと立てる」ということを考えてみましょう。
仮説の立て方
大きくは2つの視点、計4つの段取りで仮説を立てます。
1.ゴールを達成する為に、あちら側が持っている問題の仮説
2.あちら側が持っている問題を解決する策の仮説。
3.ゴールを達成する為に、こちら側にある問題の仮説
4.こちら側が持っている問題を解決する策の仮説
ここでいう「あちら」は経営者側で、「こちら」は経営審査を受ける側の上司と自分ということで例を示してみましょう。
ゴールを達成する為に、あちら側が持っている問題の仮説
これは、相手の状況や何を判断基準にするかなどを想定しておくという意味です。
例えば、
「経営層の最近のコラムを読んでいると、新規事業の話が多いから、コスト面よりも、市場への新規性や価値の話が刺さるかもしれないな。」
とか
「今度出席する役員が投資した案件で一度競合他社に先を越されたから、競合の動向と参入リスクを組み込んだスケジュール感の表現が大事そうだな。」
などです。
ここでは単純に想像するだけでなく、何かしらの事実→仮説を導き出す方がより精度が高くなります。
あちら側が持っている問題を解決する策の仮説
仮説が出ればその問題解決策を立てていけばいいのです。
「市場新規性をアピールするには、この前付き合いのあったコンサルに30分くらいインタビューすればそれらしいコメントが取れるかな」
とか
「競合の動向は経営企画部の毎月のレポートに書いてあったから、最新号の開示前だけど情報貰えばいいかな」
などです。
ゴールを達成する為に、こちら側が持っている問題の仮説
これは、内部の課題や問題の定義ということです。
「経営層側の審査ポイントが新規性だとすると、この案件は特許面が気になるからここは上司の時間を使ってでも確認が必要かな」
とか
「競合動向をレポートで知ろうにも、いきなり繋がりのない僕が聞きにいってもダメかもな」などです。
簡単にいうと、自分と自分たちの武器や戦闘力をちゃんと把握しておいて、そのギャップを確認するような作業ですね。
こちら側が持っている問題を解決する策の仮説
仮説が出ればその問題解決策を立てていけばいいのです。
「特許面の確認は口頭でいきなり聞いてもソラでは答えられないだろうな。ショートメールで宣言しておきながらアポ取れば準備してもらえる可能性高くなるかな」
とか
「後輩のAくんは元上司が経営企画部だから、あの繋がりを使えば貰えそうかな」
などです。ギャップが自分の努力で埋められないタイミングであれば、どんどん周りを巻き込みましょう。
まとめ
仮説上手は仕事上手。「あちら」→「こちら」の順番で事実をもとにした筋の良い仮説を立て、最小の時間で最大の結果を得ましょう!
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