道を外してまで得る利益に中身は無い(論語に学ぶ)

論語
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道を外してまで得る利益に中身は無い(論語に学ぶ)

利益を出すことが会社の目的では無い

企業、会社の存在の目的は?と聞かれると、少し恥ずかしそうに企業理念や社会におけるその組織が提供する、またはしたい価値を挙げる人もいると思いますが、たまに「利益を上げること!」と胸を張って言う人がいます。

これが目的と勘違いすることは非常に怖いことだと思います。

色々な判断の尺度が利益追求となってしまうこと事態が的外れだということですね。

ドラッカーも利益についていくつか語っていますが、代表的なものはこれではないでしょうか。

利益が重要でないということではない
利益は企業や事業の目的ではなく、条件である
利益は、事業における意思決定の理由や原因や根拠ではなく、妥当性の尺度である

「現代の経営」 著:ピーター・ドラッカー

利益を上げるなと言っている訳でなく、そもそも適正な利益を上げることは企業存続の最低条件であり、社会的な責任でもあると言っているのです。

拝金主義と業績評価

目標設定や行動評価など、組織の定量的な業績評価に連動しないような人事評価を制度として準備している企業は多く存在すると思います。

ですが、組織の評価においてはどうでしょうか?組織のKPIとして、いくつか評価軸を用意している組織はあると思いますが、大抵の場合、減点方式の制度となっており、「損をしないようにどうしておけば良いか」という形の運営になっている場合が多いのです。

つまり、組織体の評価=定量的な業績評価となっている場合が多く、この拝金主義が縦割り組織の壁をより高くし、風通しを悪くしているのでははないでしょうか。

道を外してまで得る利益に中身は無い

論語では、以下のような教えがあります。

子曰く、疏飯を食らい、水を飲み、肱を曲げてこれを枕とす。楽しみ亦其の中に在り。不義にして富み且つ貴きは、我に於て浮雲の如とし。(述而第七)

現代語訳としては

孔子曰く、粗末な飯を食べ、水を飲み、腕を曲げて枕にする。そんな質素な生活の中にも楽しみがある。不正な手段で得た金や地位は、意味のない浮雲のような存在に過ぎない。

孔子が生きた春秋時代は国同士の争いが絶えない時代でしたが、この頃の教えにこういったものがあるのは不思議ですね。

なんでもありだという勝手なイメージがありましたし、本質的なところは2千年前から何一つ変わっていないという事ですね。

しかし、利益は必ず得る必要がある

このように語ると、利益を得ること自体に罪悪感や後ろめたさを感じる人も少なからずいます。

しかし、ドラッカーも言っている通り、必要最低限の条件だという事を認識しましょう。

企業が成長して、新しい価値を提供し続ける、現状提供している価値を今後も長く提供し続けられるには利益が必ず必要なのです。

銀七先生
銀七先生

適切な利益とはどれくらいか?というのは難しいですけどね。

フラン健
フラン健

たしかに、何か見積もりをする際、どれくらいの粗利を乗せておけば良いかがわからない時がありますね。

銀七先生
銀七先生

業界によって全然違いますけど、一般的にいうと経常利益率が10%を超えていると、まぁまぁ優良企業だと言われてますねー。

フラン健
フラン健

なるほど!じゃあ原価に10%の利益を乗せて…。

銀七先生
銀七先生

このバカチンがぁ!!!

フラン健
フラン健

えぇ!?

銀七先生
銀七先生

経常利益を10%出すのに、商品の原価に10%の利益を乗せるだけじゃダメじゃないですか!経費やら営業外費用やら色々と掛かるんですよ!

フラン健
フラン健

な、なるほど!ではおいくらほど…?

銀七先生
銀七先生

その案件の売りが立つ時期はマダムが経費でクルーザーを3億で買うって言ってたんで、原価率は0.1%でお願いしますー。

フラン健
フラン健

アカン会社やないかーい!!

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