論語とは仕事術を学べる教科書(大衆が言っても信じるな編)
三人虎を成す
あなたは自分の目で見たものだけを信じているでしょうか。
当然、「私は人のいう事を鵜呑みにします!」と自信を持っていう人は少ないと思いますが、いくつかの場面で「大勢の人が言うならそうなのかもしれないなぁ。」と感じた経験はあると思います。
中国、戦国時代の遊士が諸国を遊説した策略を国別に集めた書の中に、こういった言葉があります。
三人虎を成し、十夫椎をたわめ、衆口の移すところ翼毋くして飛ぶ
訳としては
「三人が居ると言ったら虎が居るように思えて、十人が言ったら鉄椎がそり曲がり、大勢が言ったら翼が無くても飛んでしまう」
という内容です。
これは、春秋時代の魏国が趙国と同盟を結ぶ条件が人質の交換だった際に、国の王子を趙に送ることになり、王子の護送を任せた一番信頼の厚い家臣である龐葱から
龐葱「王、街で誰かが「虎が現れた!」と言ったら信じますか?」
魏王「信じぬ!」
龐葱「二人が「虎が現れた!」と言ったらどうでしょう?」
魏王「ちょっと揺らぐ」
龐葱「三人が言ったら?」
魏王「やばい、信じる」
龐葱「いや街に虎出ないですし!私がいなくなったら私を悪く言うものが三人は現れるからマジで信じないでくださいよ」
魏王「わかった!」
と言ったにも関わらず、龐葱への悪口を結局信じてしまって彼が戻って来ても登用しなかったという言い伝えから来た言葉です。
要は「大勢が言ったら事実無根でも信じてしまう」という意味の故事です。
子曰わく、衆(しゅう)これを悪(にく)むも必ず察し、衆これを好むも必ず察す
論語では、この人間の心理に対しても教えを述べています。
子曰わく、衆(しゅう)これを悪(にく)むも必ず察し、衆これを好むも必ず察す
この意味は、
孔子が言うには、大勢の人が悪い人だと言っても、必ず自分の目で見て調べる必要があるし、逆に大勢の人が良い人だと言っても、必ず自分の目でみて調べる必要がある。
というものです。他人の言葉だけで判断せず、自分の目で見て判断をすることの大切さを説いています。
現代のビジネスで言うと、三現主義に通じるものがあります。
三現主義
三現主義:現場で、現物を見て、現実を把握した上で問題を解決せよという内容。
分業や役割の細分化がされている中で、何をもってOKかの判断をするにあたり「何人かが大丈夫って言っているからきっと大丈夫だろう」という甘い考えでは失敗してしまうので、自分で現物を見て判断するようなプロセスを組み込んでおくことの大切さを改めて感じますね。
人のいう事を鵜呑みにしないという事が学べました!
そういえばセロミちゃんってあなたと正式にお付き合いしたいと思っていそうよね。
またまた、マダムったら。。
私も思ってましたよ!最近セロミさんがセロタイさんを見る時、ちょっと乙女な感じというか。
これはひょっとすると…。
セロミちゃん!僕と遂に正式にお付き合いを..
えっと、、ごめんなさーい!
ってか、せめて三人に言われるまでは信じないで!!この純情ボーイ!!
人は信じても仕事は信じるな
今回の学びは、人のいう事は鵜呑みにするなという事でしたが、人を信じるなと言っているわけではありません。
信頼できる人を信じることは当然大切ですが、人は必ず間違えることがあるので、そういったことを防ぐためにも自分の目で見ることの重要性を認識出来ればと思います。
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