優秀な人は共存や折衷案を生み出すのが上手い

論語

優秀な人は共存や折衷案を生み出すのが上手い

優秀な人の要素はいくつも存在します。

力強いリーダーシップで引っ張るイメージもあると思います。

確かにそういった要素もありますが、また別の優秀さの要素として、

「共存や折衷案」などのいい塩梅を生み出すのが上手い

というものがあります。

今回は論語の中から、優秀な人が持っている、バランスのとり方について紹介していきましょう。

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読書と思索

論語には、次のような一文があります。

学びて思わざれば則ちくらし。

思いて学ばざれば則ちあやうし(為政篇)

現代語訳としては、

読書や勉強ばかりにふけって思索を怠ると、せっかくの知識が身に付かない。

逆に、思索にばかり耽って読書や勉強を怠ると、独善に陥ってしまう。

というものです。

ポイントとしては、

「読書や勉強と、物を道理に沿って考える事のバランスは大事」

というものですね。

セロタイ
セロタイ

一番多いのは、仕事をがむしゃらに頑張るけど勉強や読書を全然しないパターンだね。

ゾンビさん
ゾンビさん

日本人に一番多いパターンかもしれないですね。

真ん中を取る考え方

会議をしていたり、何かの解決策の案を考える際、両極端な意見が出ることがあります。

その中での落ち着き所、バランスを取り共存させていく考え方について、論語ではこのような一文があります。

 

吾れ知ること有らんや。

知ること無き也。

鄙夫(ひふ)有りて我に問う。

空空如(くうくうじょ)たり。我れ其の両端を叩いて竭(つ)くす。(子罕篇)

現代語訳としては、

私は物知りだと思われているようだが、決してそんなことはない。

ただ、無知な相手の質問が何を聞きたいのかわからなかったとき、私は色々と聞き返して、相手の質問の幅を見定めて答えているだけなのだ。

というものです。

ポイントとしては、

端っこを特定できれば、真ん中の共存点もおのずと見えてくる場合があるということです。

セロタイ
セロタイ

優秀な人は、塩梅をちょうどよくする力もあるんだよね。

ゾンビさん
ゾンビさん

いいとこどりをする力があるってことですかね。

積極的と消極的

また、正確面の話でいうと、こんな教えも存在します。

子貢(しこう)問う、師と商と孰(いず)れか賢(まさ)れる。

子曰く、師や過ぎたり。商や及ばず。

曰く、然らば則ち師愈(まさ)れるか。

子曰く、過ぎたるは猶お及ばざるがごとし。(先進篇)

現代語訳としては、

子貢が尋ねた。

「子張(師)と子夏(商)では、どちらが優れているのでしょうか?」

子貢に尋ねられ、孔子はこう答えた。

「子張(師)は行きすぎる方だ。子夏(商)は不足している。」

「では、それなら子張(師)の方が優れているのでしょうか?」

孔子は更にこう答えた。

行き過ぎと不足とは似たようなもので、どちらが優れているというものではない。

攻守のバランスは大事だという事ですね。

スポーツの世界でも、イケイケで攻めてばかりいても勝ち続けることは難しく、時にはしっかりと守りを固める必要もあります。

ビジネスの世界でも同じようなことが言えます。

コストの削減と手を掛けた高品質化

内製化と外製化

などなど、一見相反するもののどちらかを取らなければならない時に、

中庸(ちゅうよう)を大切にするというものですね。

中庸(ちゅうよう):極端な行き方をせず穏当なこと。片寄らず中正なこと。

セロタイ
セロタイ

間違えてはいけないのが、「どっちつかずのコウモリ野郎」とは一緒にしてはいけないということだね。

ゾンビさん
ゾンビさん

セロタイさんもバランスを取ることが大事だと思っているんですか?

セロタイ
セロタイ

もちろんバランスも大事だし、時には極端な選択も必要だと思っているよ。ほら、その時その時で状況や環境も違うからね。(云々

 

ゾンビさん
ゾンビさん

どっちつかずのコウモリ野郎やないか!

折衷案の例

折衷案を生み出すのが上手い人は、視点を変えるのが上手いとも言えます。

例えば、A案とB案で議論が真っ二つに分かれている時、

・A案を推している人が一番求めているもの

・A案を推している人がB案ではダメだと思っている本当の理由

・B案を推している人が一番求めているもの

・案を推している人がB案ではダメだと思っている本当の理由

などと、問題や論点を細かく構造化するのが上手く、共存する場所を見つけることができるのです。

しかも、そのバランスは時間によって変化するものという事も知っているのです。

優秀な人は意見の違いからバランスの取れた結論を生み出す

中庸の考え方について、論語からいくつか学びました。

優秀な人は意見の違いや矛盾をを単純な対立とは捉えず、チームの結束のキッカケとすることが出来ます。

リーダーシップの一つの要素として、ぜひ強化していきましょう。

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