心理的安全性の確保はGoogleより孔子が先に必要性を訴えていた

論語

心理的安全性の確保はGoogleより孔子が先に必要性を訴えていた

心理的安全性の確保という言葉を聞いたことがある方はいるでしょうか。チームビルディングやメンバーの生産性の最大化など、チーム運営に関わるアンテナの高い人であれば聞いたことがあるかもしれません。

googleの労働改革プロジェクトである「プロジェクトアリストテレス」が発表した、

「心理的安全性は成功するチームの構築に最も重要なものである」というものから来ているのですが、この本質的なことに、実は論語の中で孔子が語っており、今回はそれを紹介していきましょう。

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グーグルによる「チームを作り上げる5つのポイント」

グーグルによると、チームを作り上げる5つのポイントを以下のように示しています。

ひとつづつ紹介していきましょう。

5 Keys to Google Teams

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 1.心理的安全性の確保(Psychological safety)

1つ目が心理的安全性の確保です。

他者の反応に怯えたり羞恥心を感じず、自然体の自分を曝け出すことのできる環境や雰囲気のこと 

ですね。

自然体の自分をさらけ出せるというのと同時に、チームで一緒にリスクを取れるということも言えます。

2.信頼性(Dependability)

2つ目が信頼性です。

チームメンバーは時間通りに物事を成し遂げ、卓越性に対するGoogleの高い基準を満たすこと

だと言っています。

仕事の納期や品質を任せられる信頼性が必要だということですね。

3.構造と明瞭さ(Structure & clarity)

3つ目が構造と明瞭さです。

チームメンバーは明確な役割、計画、および目標を持っていること。ということです。

4.仕事の意味(Meaning of work)

4つ目が仕事の意味です。

与えられる仕事がその個人にとって重要な意味を成すこと

という事が重要なのです。

5.仕事のインパクト(Impact of work)

最後の5つ目が仕事のインパクトです。

自分の仕事が重要であり、組織や社会、世の中に対して何かしらの影響を与える

ということですね。

孔子が伝えた心理的安全性

国を有ち家を有つ者は

孔子は論語の中で、このように言っています。

国を有ち(たもち)家を有つ者は寡なき(すくなき)を患えず(うれえず)して均し(ひとし)からざるを患う

論語:季氏篇

現代訳としては、

国を統治し、組織を統治するものは、足りないことではなく不公平になっていないかを心配し、貧しいことよりも安心感のなさを心配する。

というものです。

例えば人事評価においても、派閥や学閥によって不公平がまかり通っていたとすると、そこから外れて不利益を被っているメンバーからするとやる気をそがれますし、最悪、去ってしまうでしょう。

また、いつ自分が首を切られるか、裏切られるかなど、不安に思うような組織にいては本来の力を発揮できるとは言えません。

孔子はこのことをよく知っています。

上に立つものは信頼がすべての基盤になる。ということなんですね。

信頼がすべてという教え

論語では、信頼がすべての基盤であるということを以下のように伝えています。

子貢、政を問ふ。
子曰く、「食を足(た)らし、兵を足らし、民これを信にしす。」と。
子貢曰く、「必ず已むを得ずして去らば、この三者に於いて何をか先にせん。」と。
曰く、「兵を去らん。」と。
子貢曰く、「必ず已むを得ずして去らば、この二者に於いて何をか先にせん。」と。
曰く、「食を去らん。古(いにしへ)自(よ)り皆死有り。民信無くんば立たず。」と。

論語:顔淵篇

現代訳は、

子貢が政治の課題について質問した。
孔子が言った。「食糧を十分確保すること、軍備が十分であること、人々が信頼の気持ちを持つことである。」
子貢が言った。「もしどうしても、どれか1つを捨て去らなければならないとしたら、この3つのうちどれを先に捨て去りますか。」
先生は言った「軍備だよ。」
子貢が言った。「もしどうしても、この2つのうちどちらかを捨て去らなければならないとしたら、どちらを先に捨て去りますか。」
先生は言った。「食糧だよ。人間は死を免れられない。それにひきかえ、人々の信頼がなければ政治は存在できないのだ。」

信頼=心理的安全性

心理的安全性というと、少しとっつきにくい単語ですが、読み解いていくとお互いに信頼関係が構築出来ていることと読み替えることが出来ます。

孔子が本質的に伝えたことは、最新のGoogleの研究でも証明されているのですね。

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