リーダーはメンバーの短所に気が付いたら同時に長所を見い出せ(論語に学ぶ)
人の短所にはすぐ気が付く
メンバーの長所を発見してそれを活かすアサインや指示が出来ていますか?そうありたいと思っていはいつつも、現実的には希望通りのアサインが出来なかったり、限られたリソースの中でそれが活かしきれない仕事の分担になることは少なくありませんね。また、「長所を見出したいけど他人の短所がすぐ目に入る」というような人も多いのではないでしょうか。
なぜ短所に目が行くのか
短所に目が行く理由としては、人は何かの善し悪しを判断する際、相対的な評価が基準になるというものがあると思います。
そしてその相対的な評価の基準に何を使うかといった場合に、
・自分の求める理想(希望)
・過去優秀だった誰か
を使うケースが多いからですね。
別にこのアプローチが間違っているとは言いませんが、自分がこういうアプローチをして他人を見ているから下回るギャップが発生する可能性が高い。となっていることを把握しておく必要があるのです。
短所に目が行く人の特徴
人の短所に目が行く人の特徴はどのようなものがあるでしょうか。
総じていうと自分勝手な人なんだと思います。
1.自分に対し、過度に自信がある人
「俺だったら1日で出来るからやれるよね?」という風に、自分を中心に物事を考え、且つ自分が優秀だと勝手に思っている人に多いパターンですね。自分が優れているとアピールしたい、そう感じていたいという狭小な心の持ち主がこれです。
2.自分に対し、自信が無い人
「私なんてダメですから…。」なんて謙遜から常に始める人も意外と短所を見ている場合が多いです。他人の短所に目を向けることが、少しでも自分を肯定したいんですね。
3.構ってちゃん
他人に構って欲しい、自分を見ていて承認して欲しいという人は、「〇〇さんのこういう所が素敵ですぅ」と言って自分も褒めてほしい場合もありますが、「あの人ってこういう所が許せないですよね」なんて言ってコミュニケーションを取ろうとする場合があります。
4.怒りっぽい
短所を常に指摘してグダグダ言う人は、怒りっぽいという特徴も併せ持っていることがあります。狭い判断基準しかないから、その領域外のもの、測定不能なものに対して、自分のわかる範囲で非難するわけですね。
論語に学ぶ、短所に気が付いたら同時に長所を見い出せ
論語には以下のような教えがあります。
子の曰く、人の過つや、各々其の党に於いてす。過ちを観て斯に仁を知る(里仁第四)
現代語訳としてはこのような意味です。
孔子はおっしゃった。その人の失敗は、その人の特徴が表れている。その人の失敗をみて、その人に仁(いつくしみや思いやり)があるかないかがわかる。
直接的には、その人の失敗や過ち、短所を見るとその人がどういう人だかがわかるというものです。が、その人がどういう人だかがわかるということは、その人の長所も同時に見いだせるのではないかという理解が出来ます。
短所を見ると長所も見い出せる
例えば、
あの人はせっかちだからすぐ小さなミスを犯す。
なんていう短所があったとしたら、リーダーは、
行動力が早くて最初のアウトプットを出す力がある。
というように置き換えられる場合があるということを知っておくべきです。
セロミったら、すぐ取引先の幹部に取り入って勝手にベラベラ私の悪口を肴に盛り上がって嫌になっちゃう!
別にアフターファイブに何してたって私の自由じゃないですかぁ。
良くないわよ。それのせいでこの前の商談がパーになっちゃったんだから。
確かにその失敗は手痛いですが、「キーマンの存在にいち早く気が付く洞察力」と「踏み込んだ会話まですぐに出来るようになる関係構築力」があるとも言えるのではないでしょうか!
さすが健くん、わかってるぅ!
たしかにそう言い換えられるかもしれないわね。でもあの件は許せないわ。
一体何を暴露したんですか。
この商談が取れたらまたドバイで豪遊できるから、あの取引先が従順な犬に見えるわ!ブルドッグみたいな顔しているし。って私が言ったのをバラしたのよ!許せない!
バラした方も悪いけど、そもそもそういう風に商談相手を見ているのが良くない!!
長所を見い出す方が楽しく仕事ができる
相手の短所に目が行くと、どうしてもネガティブな感情に支配されてしまいますね。それを続けていくなんて精神衛生上も良いはずがありません。長所を見い出し、短所を補い合うことで楽しく仕事をしていきたいですね。
コメント