真のリーダーは指示を出すのではなく、結果が出るまで継続させる

仕事術
スポンサーリンク

真のリーダーは指示を出すのではなく、結果が出るまで継続させる

指示しているのに部下やメンバーがやってくれない

「指示しているのに部下やメンバーがやってくれない」
よくあるリーダーのボヤキの一つだと思います。今回はこのボヤキを車の運転の行動原理になぞらえて分解し、それぞれの障壁にどういった手立てを打たなければいけないかを記載します。

車の運転行動(応用のもと)

車の運転行動は、以下の3つに分解できます。

認知・・・視覚や聴覚などで状況を把握することです。

信号や標識を見たり、クラクションなどを聞いたりすることです。
ここでのミスを認知ミスといい、スマホを見ながら信号を見落としたり、音楽を聴いていて汽笛やクラクションが聞けなかったりするとこのミスが発生します。

判断・・・認知したものを、どのような行動に移すかを決定するものです。

歩行者の信号が点滅しているので、車も原則しておくとか、バイクが横を通りそうなので少しハンドルを右に切ってスペースを空けるとか。
ここでのミスを判断ミスといい、「きっとあのバイクは直進するだろうからこのまま進もう」と判断したら実際は曲がってきた。などです。

操作・・・判断に基づいて実際の運転操作を行うことです。
ここでのミスを操作ミスといい、運転者がスピードを減速しようとしたのに、間違えてアクセルを踏んでしまったなどが例としてあげられます。

この3つの分解は運転行動だけでなく、リーダーからの指示にも応用することができます。

 

リーダーの指示(車の運転行動風に分解)

まず、次のように読み替えて説明します。

認知→認知
判断→理解
操作→行動

認知・・・指示事項をリーダーは本当に話したのか、メンバーはそれを把握したのか

理解・・・メンバーは言われたことの本来の目的を理解し、腹落ちすることができたのか

行動・・・腹落ちした内容を行動に移せているか、それを継続できているか

この、それぞれのステップのどこかが足りていないと、実際の成果につながっていきません。

例えば、

認知(させる)でのミス

・メールで流しただけで誰も読んでいない

・1回言っただけで、伝わった気になっている

・大勢の前で言って、誰が言われたのか本人が気が付いていない

この認知(させる)でのミスは、そもそものコミュニケーションの仕方に問題があるケースがほとんどです。「上司が言ったことは部下はキチンと聞くはず」「誰に言っているかは本人ならすぐにわかるはず」などという思い込みを無くし、きちんと伝えたい相手に、伝わったことの確認を取りながら話すという、コミュニケーションの基本を徹底しましょう。

理解(させる)でのミス

・タスクや手段だけが伝わって、目的が伝わっていない

・なぜそれをやるべきなのか、メンバーの日々の仕事にあわせたレベルで伝えられていない

・立場や視座の違いを考慮した伝達内容になっていない

この理解(させる)でのミスは、相手の立場に寄り添った指示や伝達が出来ていないということです。「背景や目的なんてものは、言わなくてもわかるはず。」「噛み砕いて理解するのは部下の仕事のうちの一つのはず」などという思い込みを無くし、きちんと相手の現在の状況や立場、理解の度合いに併せた伝え方をする必要があります。

行動(させる)でのミス

・具体的な一歩目の行動がわかりづらい

・行動を習慣化するための仕組みができていない

・行動してもそれが成果や評価につながるものではない

この行動(させる)でのミスは、言いっぱなしになっているということです。本来の目的は「行動を促し、成果を創出する」のはずですが、伝えたことで職務を全うしたと勘違いしているリーダーが多いのが事実です。相手の行動を習慣化させるまで、根気強くフォローしましょう。ちなみに、まず行動が始まらないということであれば、その前の認知や理解が十分でないことも原因として考えられます。

なお、一番難しいのがこの行動を継続するという部分です。

腹落ちして行動まで起こせた部下に対し、継続するためのお膳立てをするために、定期的なチェックや、継続を阻害する要因の除去まで行えるようにしましょう。

まとめ

「指示しているのに部下やメンバーがやってくれない」というリーダーは、車の運転行動のような3つのステップに分解し、どの段階に阻害要因があるかを自分のこととして認識し、対処しましょう!

 

コメント