論語に学ぶ正義と礼節と忠誠心
素敵な上司部下の関係、上司は正義と礼を持って部下は忠誠心を抱く。
なんとなく大切そうだとは思いながらも、忘れがちなこの本質について、今回は、中国の古典である論語から2つ紹介し、この大切さを学んでいきたいと思います。
本当に大切な原理原則は「誰にでも理解できる」ことだと思うので、今日は基本に立ち戻ろう!
久しぶりの論語の記事ですね!どうしてしばらく離れていたんですか?
実はネタが尽きてきた。ってわけじゃなく、令和用に論語オススメ16選を書いちゃってたから、ネタが尽きてたんだよね!
丁寧に打ち消し線と同じこと言ってる!
君子はどのようにしてコトを成し遂げるのか
まずは君子(徳が高くて品位のある人)がどのようにしてコトを成し遂げるかを論語で紹介したいと思います。
論語:君子、義をもって質と為す
子曰く、君子、義をもって質と為し、礼をもってこれを行い、孫をもってこれを出だし、信をもってこれを為す。君子なるかな。
現代語の訳としては、
孔子は言った。本当の君子は正義を抱き、礼節に従って行動し、言葉では謙遜し、信義をもってコトを成し遂げるのだ。
というものです。
この教えのポイント
この教えのポイントは以下に分解されます。
・正しい心を持つ
自分の利益を追求するのではなく、公益を考えるということだね。
・礼儀正しく、節度を持って行動する
礼にはじまり礼に終わる。結構蔑ろにしがちだよね。
・控えめで慎ましい言動を行う
権力や権限を持つと自分が偉くなったと勘違いする人のこれまた多いコト!
・真心を持って対応する
シンプルに相手への思いやりってことだね。
という4つと言われています。
ここで暗に言っているのは、「君子は一人で仕事を成し遂げない」ということなのです。
一人で出来ることは限りがあります。
アフリカのことわざで、
「早く行くには一人で行け。遠くに行きたいなら皆で行け。」
というものがありますが、やはり仕事を成し遂げるには、多くの人の力が必要なのです。
あなたの仕事に置き換えても、一人で出来る仕事は存在しないのではないでしょうか。
もし、「私は仕事を一人でやり切っている!」と思うのであれば、きっとそれは近視眼的になっていると思って間違いありませんね。
正しい上司部下の関係
次に、上司と部下の関係性についての教えを紹介していきましょう。
論語:君、臣を使うに礼をもってし
定公問う、君、臣を使い、臣、君に事(つか)えること、これを如何。孔子対(こた)えて曰わく、君、臣を使うに礼を以(もっ)てし、臣、君に事えるに忠をもってす。
現代語訳としては、
定公が孔子に
「君主はどのように家臣を扱い、家臣はどのように君主に仕えるべきでしょうか?」
と尋ね、孔子はこう答えた。
「君主は礼儀をもって家臣を扱い、家臣は忠義をもって君主に仕えるべきです。」
というものです。
この教えのポイント
この教えのポイントとしては以下です。
・君主は礼儀正しく節度をもって家臣と接する
・家臣は忠誠心をもって君主に仕える
この二つは、相互作用するものだということも含まれています。
上司が礼儀正しく部下と接すれば部下は忠誠心を持って働いてくれるし、部下が忠誠心を持って働いてくれれば、上司は更に礼儀正しく節度をもって部下と接するというものです。
横柄な上司には忠誠心なんて抱けないですよね。
助け合える人が大きなことを成し遂げる
とびぬけて優秀な人や絶対的なリーダーは、これまでの歴史上の人物、現代の会社組織やスポーツ界の偉人をみても多く存在します。
しかし、そういった人々でもたった一人で成果を出すことはありえません。
イチロー選手だって、家族をはじめ、監督やコーチ、アスレティックトレーナーなど、多くの人の協力を得てあれだけの偉業を成し遂げました。
自分に出来ることと、自分には出来ず、他人の力を借りること、これを明確に理解しているのです。
誰かの力を借りるには、感謝し、そして自分も相手の力になってあげられることが大切ですね。
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