失敗するリーダーの5つの性格的な特徴
戦の勝敗の行方は導く将の力量によると言われていますが、これは仕事においても同じことが言えるでしょう。
今回は、失敗するリーダーの性格的な特徴を紹介し、反面教師にすることであるべきリーダー像を学んでいきたいと思います。
孫子では、「将に五危あり」と表現されています。
必死は殺す可し
退くことを知らず、向う見ずなリーダー、必死過ぎるリーダーは戦ではやられてしまうというものです。
現代のビジネスにおけるリーダーに置き換えると、例えばこだわりのある事業やプロジェクトにおいて、中止や撤退の判断が出来ないリーダーは失敗を招くというものです。
失敗を最小限に抑える為に途中撤退が出来ないリーダーは失格だよね。埋没コストを無視して判断できないとかさ。
盲目になってしまう感じですね。
必生は虜とす可し
臆病で守ることばかり、進むことを知らないリーダー、生きることばかり考えるリーダーは、捕虜とされてしまうというものです。
ビジネスの世界でも、100%の勝算や準備を整えてから、または少しでも不安要素があると前に進めないようでは、ライバルに先を越されてしまい、負けてしまうのです。
準備は周到にしながらも、リスクをある程度取りながら勝負をかけるバランス感覚が必要とされます。
堅守は大事だと思うけど、守ってばっかりだと引き分けには出来ても、勝つことはないからね。シビアな世界では引き分けは負けに等しいからね。
忿速(ふんそく)は侮る可し
怒りやすく、逆上しやすいリーダーは、挑発に乗りやすく、指導権を失ってしまうというものです。
相手のペースに巻き込まれるのは、ビジネスの場面においても致命的な欠点となる場合があります。
挑発になることで、近視眼的になり、長期的な判断も出来なくなります。
また、感情的な状態では物事を多面的に捉えられなくなるもなるので、こういったリーダーも危険ですね。
怒り飛ばしているリーダーを見かけることはあるかもしれないけど、それが優秀なリーダーの場合、大体演じているからね。怒りを。
廉潔は辱しむ可し
体面をあまりにも気にしすぎ、かつ名誉や栄誉の欲が強すぎるものは、中傷の為に心が傷ついて、自分の任務を忘れやすいというものです。
ビジネスのシーンに置き換えると、評価や出世にばかり気を取られているリーダーは、本質的に取り組むべき課題やミッションを忘れてしまうということですね。
例えば短期的な予算の達成にばかり気を取られて、中長期的に事業を考えられないリーダーとかね。
あとは社内で成果を奪い合うみたいなこともありますよね。
愛民は煩わす可し
人民に対する思いやりが強すぎて、鬼手仏心という大事を理解できない、小を殺して大を生かす道を知らないリーダーは、優柔不断に陥って決断を下せないというものです。
鬼手仏心(きしゅぶっしん)
仏教語からの造語。 鬼手菩薩心・仏心鬼手とも。 鬼手は化物の手、また相手を驚かすような奇抜な手法をいい、相手を救うために、内心は慈悲にあふれているのだが、外見は手荒な手段をとることにいう。
事業や会社を存続させる上で、どうしても一部の事業を撤退させたり、プロジェクトを中止せざるを得ない場合があります。
こういったケースでは少なからず、そこで働いている人に減給だったり、最悪の場合リストラだったりの被害を被ってもらわなくてはいけません。
しかしここで決断が出来ず、ずるずると赤字事業を継続してしまっては、最悪の場合、会社全体の存続を危ぶむ事態に発展しかねません。
トマトとかでも、全部の実を活かしておくと大きく育てられないから「摘芯」とかするよね。
メンバーをトマトと一緒にしないで!!
僕は摘芯しようとして、「盛り上がって全部摘んじゃった」ことがあるんだ。やっぱり実はならなかったよね。
非情を経て孤独になっとる!
5つの特徴を持つものは、戦いにおいて致命的なものとなる
平易な言葉にすると、以下の5つの特徴でした。
1.攻めしか知らないリーダーはダメ
2.ビビッて守ることしか出来ないリーダーはダメ
3.短期だったり、冷静でいられないリーダーはダメ
4.体裁ばかり気にしているようなリーダーはダメ
5.目の前の情に流されるようなリーダーはダメ
組織の壊滅は、必ずこの5つの弱点から生ずるものであり、このことをよく理解しておく必要があります。
しかし、どの側面もある時には必要な要素だったりすることも確かです。
一番大切なのは、こういった要素を多面的に持ち合わせ、都度その時の的確な判断が出来るリーダーであるべきだということですね。
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