孫子に学ぶ負けない為の組織編制の仕方
組織を円滑に運営することと部下の人数編制に関係性はあるのか
組織の大きさはさまざまあります。例えば会社でいうと、サービス業なら「中小企業者:資本金5,000万円以下、または、従業員数100人以下」で、「小規模企業者:従業員数5人以下」だったりしますが、大企業になると何万人という従業員がいることもあります。この組織の人数と組織を円滑に運営することに直接的な関係性はあると思いますか?
イメージだけで言うと人数が多い大企業の運営が非常に難しいのではないかとも思えますね。
人数が多ければ、何かあった問題が起きた際の影響も大きいし、難易度は高いんだと思いますよね。
そうだね。でも、実は組織を指揮することにおいては人数はあまり関係がないと孫子では説かれているんだ。
孫子の兵法での教え
原文:凡よ、衆を治むること寡を治むるが如くなるは分数、是なり
翻訳:多数の統率も少数の統率も同じである。これは組織の編成の問題なのである
分数というものの大切さを説いています。これはメンバーを制御しやすい人数規模に分割し、それぞれに管理者を配備するという意味で、これを編成と呼んでいます。この教えには続きもあります。
原文:衆を闘わしむること、寡を闘わしむるが如くなるは、形名、是なり
翻訳:多数を指揮する事も少数を指揮する事も変わりはなく、編成や信号・伝達手段、合図といったものを確立することが重要である
つまり、人数は関係なく、編成とともに、指示命令の手段やルールが適切に配備されていれば多数の指揮も可能ということなのです。
ちなみに、組織の最小単位の人数(管理者に何人の部下を付けるか)はどれくらいが適切なのでしょうか。
スパンオブコントロール
管理者1名に対し、管理可能な部下の数には限度があると言われています。もともと、軍隊での編成での概念から来ているものですが、「スパン・オブ・コントロール」という考え方が経営学にはあり、管理可能な人数は最大でも10名程度とされています。(一般的には5~8名程度が適切と言われていることもあります)
センター・オブ・ジ・アースみたいだけど、舞浜とは全然関係は無いんだ!
なに急に。。キモっ。
人数が多くて統率出来ないのではなく、編成と系統が正常に確立出来ていないから
超がつくほどの優秀なリーダーがいたとして、その人が何百人もの人を自分自身だけで統率しているわけではなく、その人は「編成」と「系統」を的確に設定しているということだね。
なるほどです。人数が少ない場合はこの「系統」が正常に機能していなくても、問題の兆候が目に入ったり、その問題が起きた時にその場で対処が出来たりしていただけっていう事なのかもしれないですね。
そうだね。そして最初にフラン健くんが言ったように、多数の場合、間違った方向に動き始めた時の影響が本当に大きいから、この編成と系統を最初にキッチリと整備しておく必要があるよね。
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