デキるリーダーは右往左往しない(孫子に学ぶ)
リーダーの条件
リーダーの条件とはどのようなものがあるでしょうか。例えばピーター・ドラッカーの「プロフェッショナルの条件」では、以下のように定義されています。
「リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立することである。リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である」
納得は出来ますが、もう少し手触り感を加えるとどうでしょうか。
誠実な人
目標設定が的確
朝令暮改を繰り返さない
対人能力が高い
などなど、いくつも挙げられると思いますが、今回は組織をダメにするリーダーシップの一例を孫子の兵法から学んでいきたいと思います。
孫子に学ぶ、組織を崩壊させるリーダー
孫子では、以下のような一説があります。
大吏、怒りて服せず、敵に遇えば怨みて自ら戦う。将、其の能を知らざるを、崩という
現代語訳としては、
将校が自らの手柄や功名、または私情から言う事を聞かず、勝機があるかどうかを確認する事なく戦いはじめたとしたら、その軍隊は自滅する
というものです。
孫子の兵法では、軍の勝敗を決する重要な要素として、将軍(リーダー)の存在を説いており、この一文では、組織のリーダーが自分の手柄や私情に流されて軍を動かすと、いずれ自滅すると言っています。現代の会社組織でも通じる教えなのではないでしょうか。
保身に熱心で根本的な問題解決を行わない上司、自らのまたは自組織の利益のみを追求するリーダー、これだとメンバーがついてこなくなり、組織が崩壊するのは目に見えていますよね。(それでも生き残っている組織長などが世の中に蔓延しているとは思いますが)
デキるリーダーは右往左往しない
私利私欲で動くリーダーはもってのほかですが、この孫子の教えではもう一つの意味を含んでいます。それが、デキるリーダーは右往左往しないということです。
私利私欲で動いていなくても、リーダーが朝令暮改を繰り返したり、大きな判断の時に迷ってしまい、的確な命令を出せないとしたら、これはまたメンバーの意思統一が出来ず、組織の弱体化、最悪崩壊してしまうのではないでしょうか。
でもちょっと勘違いしちゃうのが、朝令暮改をまったくしないのが正しいリーダーかというと、それも違うと思うよ。
どういうことでしょう。
ビジネスでもなんでも、戦況というのはナマモノだと思うから、正しい判断軸で行う朝令暮改は単に作戦変更という位置づけになるので、それがデキるのも良いリーダーの条件だよね。
たしかに、「一度言ったことを二度と覆さない」ってのは時に弊害をもたらす可能性がありそうですしね。
まとめ
・リーダーは私利私欲で組織を動かさないのが必須条件
・私利私欲で動かさなくても、大事な局面で右往左往するリーダーもNG
慌てて混乱する人をリーダーにはしたくないもんねー
たしかに、ドシッと構えていて欲しいです。
セロタイさんさ、今日わたしコンパがあるんで定時で帰りますね?
え?コンパ?聞いてない。え?セロミちゃん?え?
いや、別に許可貰う必要ないよね?
え?いや、そうだけど、いや、あの。今日はさ、あの今度のプレゼン資料作り切ってよ。残業だよ。コンパは間に合わないかなぁ。その変わり残業が終わったら僕がイタリアンを…
私利私欲と右往左往の宝石箱や!!
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