業績評価、人事評価をする側が憶えておきたい大切な5つのポイント
人の評価をするのは難しい
業績や人事評価を実施する時期がやってきました。
難しいですよね。評価って。評価される側にいた時には感じなかった悩みを抱えている人も多いかと思います。
人によって目標の高さが違いますし、単純に達成度での評価は難しいですねぇ
でも、目に見える業績という評価は必要よね。
といったようなことを感じられている方も多いと思います。
今回は、評価する側が憶えておきたい業績、人事評価のポイントを紹介していきます。
ポイントとして、
1.業績評価と能力評価は切り離して考える
2.短期的な業績評価と昇格や昇進は別物だと捉える
3.業績が良かった場合と悪かった場合の状況や行動を正確に把握する
4.自分が下した評価を丁寧に説明し納得させる
5.評価に一喜一憂させてはならない
の5つを紹介していきたいと思います。
これであなたもプロ評カーだね!
聞いたことのない人材タイプ!
業績評価と能力評価は切り離して考える
1つ目のポイントは「業績評価と能力評価は切り離して考える」です。
まず、半期ごとの評価をする場合、主に分けて2種類存在する事を知っておく必要があります。
業績評価と能力評価。それぞれについて紹介していきましょう。
業績評価とそのポイント
業績評価とは、その名の通り指定された期間の業績に対する、「目標に対する成果がどうだったか」という点を評価するものです。
例えば、受注件数、受注額、売上額、利益率、利益額、新規顧客数などです。
これらは数値の事実として表れる為、一見評価が簡単なようですが、難しい点としては
個人の評価に分解がし辛い。というものがありますね。
その場合は、貢献度を目標設定時に指標化しておくのも手ですし、出来る限りそのメンバーの主たる作業に繋がる軸で目標設定・評価を行うという事です。
ここでの注意点は、「上位目標から細分化された下位目標であること」という点です。
課の目標が「受注額」なのに、メンバーの目標が「原価率改善」だったら繋がりがないもんね。
なるほど。たしかにですね。
でも大抵、受注も売上も利益も目標にされちゃうけどね。
ジレンマ!
能力評価とそのポイント
能力評価は組織の発展に対しては非常に重要になります。
この能力評価は現能力の立ち位置という側面と、評価期間においての成長度という2つの側面があります。
特に成長度を評価に反映するのはとても大事なことですね。
あたし、成人しているのに2cmも身長が伸びたんです!評価してください!
ここまでくるとモンスター部下ね…。
短期的な業績評価と昇格や昇進は別物だと捉える
2つ目のポイントは「短期的な業績評価と昇格や昇進は別物だと捉える」です。
先ほどの業績評価と能力評価は主に、
業績評価は主にボーナスなどの報酬の指標
能力評価は主に昇進や昇格などの指標
という違いが存在しますが、二つ目のポイントは時間軸をキチンと切り分けて考えましょうということです。
業績評価が悪いと、部下は「これでは昇格も遅れてしまうのではないか」という不安を抱きかねません。
こういったものとは別だと評価する側がまず理解をしましょう。
ここでの注意点は、短期の評価の積み重ねで昇進や昇格の判断材料にするルールが存在する可能性があることですね。
自分達の組織のルールを正確に抑えておきましょう。
たまに、ルールを知らずに評価する人がいるんですよ。
怖いですねそれ。
業績が良かった場合と悪かった場合の状況や行動を正確に把握する
3つ目のポイントは「業績が良かった場合と悪かった場合の状況や行動を正確に把握する」です。
頑張らなくても達成できる目標だった?
業績の数値で判断する場合でも注意点があります。
仕事上の勝負には、事実、誰がやっても勝てるものと、誰がやっても負ける可能性が高いものが存在します。
これを的確に切り分けて評価する必要があります。
簡単に勝てる試合ばかりして評価された人が上の立場になっていくと、きわどい勝負で勝てない組織になってしまいます。
行動も見ておく
組織のリーダーにふさわしいのは、難しい試合に取り組んで成功させた、または負けっぷりが素晴らしかったものです。
業績が振るわなかったとしても、それは与えた外的環境によるものが大きい場合があります。
こういった場合、どう取り組んだか、負けたとしても被害を最小限にとどめたとか、メンバーを成長させたかなどの行動を見ておくことも評価する上で大切なポイントとなります。
かといって、自ら選んだ道で負け続ける人はどうかと思うけどね。
長期的に見ていきたいですけど、事業をやっている以上、成果を出さないと存続できませんからね。
自分が下した評価を丁寧に説明し納得させる
4つ目は、「自分が下した評価を丁寧に説明し納得させる」です。
組織を動かすのは人です。
もう少しいうと論理的に考えられ、合理的に判断されたことに対して、情理を持って人が動くというものなのです。
評価は一般的に
「自分自身を評価すると、他者評価の2割増しになり、他人が評価すると、自己評価の2割引きになる」
という評価ギャップの法則があります。
これのギャップを埋めていく作業が、丁寧に説明し、納得させるということなのです。
自己評価をさせる場合は定量と定性を分けて書かせる
定量の目標に対する成果、定性の目標に対する成果を切り分けて考えられない人が非常に多いです。
数値を達成している際には
「○○百万円達成!」などと書きますが、未達成の場合には「とにかく頑張りました!」みたいな内容がダラダラと書いている場合などです。
まずは自己評価をさせ、自己を顧みてもらいましょう。
そもそもこの自己評価で大体その人の力量がわかったりするけどね。
そういう面も見ているんですね。
説明は丁寧に。目的を共有して。
人を人が評価するという時点であまり気分の良いものではありません。
しかしこれは、その人自身の善し悪しということではなく、現状の仕事を評価するということだということをまずは共有しましょう。
そして、直近の目的は査定だったり人事考課だったりもしますが、そもそもこういった振替りの制度を使って自己目標や組織目標を達成していく為の制度だということも認識合わせをした方が良いですね。
低い評価の場合、簡単には納得が出来ないかもしれません。
決して上司は部下を論理の組み立てで無理やり納得させるのではなく、部下に質問を重ねるなどをして納得性を高めていく必要があります。
部下の論理性のレベルに合わせて会話することも大事だね。
たしかに、通じない話をするのは上司に責任がありますもんね。
部下のレベルが高すぎてこっちが話を理解できない場合もあるけどね。まったく、困った部下だ。
それは自分のせい!
評価に一喜一憂させてはならない
最後の5つ目は、「評価に一喜一憂させてはならない」です。
評価や出世も、その時代やそのタイミング、事業環境で変化をするものです。
特に若いうちは、短期的な評価はあまり気にせず、自身が本質的に取り組むべき成長領域に重心を置くことが長期的に見た場合に大切なことだと言えます。
このことをキチンと評価する側、される側が理解しておくことが大事ですね。
そんな事言ったって、ボーナスに直結するんだから!って言われる可能性もあるよね。
そうだね。あるねー。
そういう時、どうするのよ。
「た、た、たしかに!!」って言うよ。
この人、真面目なのかふざけているのか時々わからなくなるわ。
最後に
人事評価。難しいですよね。
上司三日で部下三年という言葉があります。
上司の善し悪しは3日でわかるが、部下の善し悪しがわかるのは3年かかるというものです。
人事評価は上司から部下に対して行うものですが、実際には部下が上司を値踏みするタイミングであるとも言えます。
全員が納得する完璧な評価というものは難しいですし、存在しないのかもしれません。
そんな中でも、上司部下で信頼関係を熟成し、次の組織目標を一緒にクリアできるように取り組んでいきたいですね。
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