議事録を書く人が必ず知っておくべきポイントとコツ
議事録は書いたことがありますか?
議事録と言えば、社会人になって最初に先輩や上司からレビューを受けるドキュメントだったという人も多いのではないでしょうか。社会人であればどんな業種であれ、会議やミーティングは開催されますし、中身の書きっぷりは色々なパターンがあるにせよ、議事録やミーティングメモは必ず存在しますよね。今回は議事録を書く人が必ず知っておくべきポイントとコツについて共有したいと思います。
議事録は何のために書くのか
まず、議事録は何のために書いているのでしょうか。
色々と思いつくとは思いますが、ざっくりとは以下です。
1.会議内容を忘れないようにする為(備忘的位置付け)
2.会議で決まったことを明確に残しておく為(決定事項共有)
3.議論の経緯を残しておく(コンセンサスまでの流れを把握)
4.次のアクションを明確にする為(ToDo化)
まずこの理由とその会議の議事録における注力ポイントを想定しておく必要がありますね。
日々の定期的なミーティングだったら特にToDoを誰に振ったのか、4つ目の記載に注力するとか、経営層とのステアリングコミッティだったら決定事項を明瞭にする為、3つ目と4つ目の記載に語弊がないようにするなど。です。
議事録書きっぷりイロイロ
議事録にはどんな書きっぷりがあるでしょうか。いくつか代表的なものを紹介します。
(ディテールの書きっぷりは数多に存在するので書きっぷりの大方針)
1.参加者の発言を口語でそのまま全部記載する。
タイトル通り、喋った内容をそのまま全部転記するものです。議事録の記載者で要約を記載すると、「話した内容と違う」「ニュアンスが違う」などといった間違いが発生する可能性もあるのと、会議の雰囲気やトーンをより鮮明に伝える為に使う書きっぷりです。
メリット
・発言者の主張を間違いなく残せる
・会議のトーンを鮮明に伝えられる
デメリット
・書くのにとても時間が掛かる。(資料の説明トークまで書くと膨大)
・後で読み辛い
2.参加者の発言をポイントだけ記載する。
喋った内容のポイントだけ、重要な個所と質疑応答部分のポイントだけを書くパターンです。一番議事録としてスタンダードなものではないでしょうか。
メリット
・会議のトーンはある程度伝えられる
・ポイントがわかりやすい
デメリット
・議事録記載者がポイントを読み間違えると大事な要素が抜け落ちる
・口語なので決定事項や合意形成の言葉が曖昧な表現の場合がある
3.決定事項やToDoを要約して記載する
ポイントだけを、読みやすい文章に変換して記載するやり方です。
メリット
・書くのに時間が掛からない(会議中に完成もさせられる)
・ポイントがわかりやすい
デメリット
・記載者がポイントを抑え間違えると大事な要素が抜け落ちる
・記載者の理解や要約スキルが低いと、間違った解釈として残ってしまう
書きっぷりを分けると大体こんな感じなのではないでしょうか。
議事録を書く上での重要なポイント
次に議事録を書く上での重要なポイントを記載していきます。(一部「当たり前でしょ」というようなものが含まれていますが、本当に出来ているか、誰かに書かせる場合には徹底できているかをチェックしてみると良いかもしれません。
1.決定事項が正確に書かれているか
2.ToDoについて「誰が」「いつ」をハッキリ書けているかどうか
3.誰の発言かが正確に書かれているか
4.未決定事項が正確に書かれているか
5.記載後、内容に齟齬が無いか関係者から合意が得られているか
1~3については非常に一般的ですが、実はこの4と5がなかなか出来ていない場合が多いのです。
4については、未決定事項はToDoから漏れる場合が多いのです。ここがハッキリしていると、次回の会議の議題や議論内容が事前に明確にすることが出来ます。
5については、参加者全員にチェックしてもらう事が難しい側面もありますが、記載者が全員の発言の行間まで汲み取って記載することは不可能に近いので、少なくとも主要メンバーに決定事項やToDoをチェックしてもらう事は必ず行いましょう。
(一休み)そもそも議事録は誰が書くもの?
議事録って誰が書いている?
え、議事録なんてものは若手がやるものだと思うので後輩とかですかね。
バカ野郎!!それは仕事がデキないやつの思考だ!
そ、そうなんですか。。
だって考えてもみなよ。議事録って「証拠」じゃん?「営みのエビデンス」じゃん?そんな重要なものを安心して任せられない人にやらせてどうすんのよ。自分で書かなきゃ。
はぁ。
営みのエビデンスって何だよ。
まったく。困ったゾンビさんだぜ。
すみません。じゃあこれからは全部書きます!
バカ野郎!!
え!?え!?
全部自分で書いてちゃ下が育たないでしょうが!!フォローできる時間的な猶予があるんだったら書かせてスキルアップさせないと!
そ、それはそうだけど。
だ・か・ら!時と場合に依るの!
そりゃ依るわ!!
議事録を書く時のコツ
小技的な要素もありますが、いくつか紹介します。
1.単語登録をしておく。
例えば発言者の名前を発言の横に書く場合、何かしらの括弧で囲ったりもしますが、それを含めて単語登録しておくと入力が非常に早くなります。
WindowsのIMEのイメージだとIMEオプションの「単語の登録」から出来ます。
↓「まだむ」で「(マダム多加子さん)」に変換するイメージ
2.事前に目次や資料のページ数を転記しておく
資料のレビューなどの議事録で意外と時間が掛かるのでページ数や資料名、目次などを書く部分です。これは事前に用意しておくことで、発言の内容の記載に注力が出来ますね。
3.不明点はオウム返しで発言内容の整理を発言者に改めてさせる
これは参加の立ち位置によっては出来ないかもしれませんが、議事録を作り上げる為には曖昧な部分はハッキリさせておく必要があるので、聞き直すことも一つの手です。
4.タイピング速度を上げておく
これ、前提ですね。タイピングが遅いと話になりません。遅い人は速くなるように練習をしましょう。
議事録は奥が深い
議事録の書きっぷり、重要ポイント、コツはいかがでしたでしょうか。たかが議事録、されど議事録。仕事がデキる人は議事録を書かせても優秀です。議事録を書かせてみるとその人の思考レベルが判断できるといっても過言ではないかもしれません。
ぜひ、質の良い議事録を素早く完成させて下さい。
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